2023/05/09 15:35
【サンデン商事様 本社】
■デザイン・施工事例概要
物件名 : サンデン商事様本社
工期 : 4週間
請負業務: 古材壁面材 納品
竣工 : 2023年4月27日
住所 : 東京都港区新橋
■概要
サンデン商事様は、オーストラリアよりオーガニックバニラ商品の輸入販売など多岐にわたる事業を展開されています。
■お客様との出会い
約17年前にご担当者様のご自宅にミズナラ材のフローリングに導入して頂いたことをきっかけに、長年無垢材と過ごすことの魅力を感じて頂き、長時間過ごす事務所にも無垢材を導入してリニューアルしたいとのご要望を受けました。
■施工のポイント
施工のポイント① サステイナブルな素材
サンデン商事様より、自社にてオーストラリアから輸入しているパレットを有効活用できないかという依頼を頂きました。
古材加工を強みとする当社から活用方法やデザインを提案をさせて頂きました。
施工のポイント② 最大限の有効活用
パレットは分解しづらい構造であり、釘を無理矢理引き抜くと割れてしまうため、割れないように使える部分を切り落として、ランダム幅・厚・長さを組み合わせてパネルのデザインとしました。
幅は40~150mm、長さも100~1800mmまで、劣化部分を取り除いて最大限有効利用をさせて頂きました。
加工時に余った切り落としはキャンプ用の薪として販売し、余すことなく活用しています。今回の材料費は0円です。
加工期間は約1週間、弊社職人の空き時間にて対応しました。塗装期間は5日間で、別の現場で利用した塗料を調合して費用を削減しつつ廃棄を避ける取り組みを行い、全行程で4週間で完成しました。なお、今回はサステイナブルな施工ですが通常であれば約10日間で完成します。
設計のポイント③ コストの削減
10日~2週間をかけて別件のついでにパレットを引取りや納品を行い、通常約4万円の運送費を無料でご提供しました。
また、運送費を削減することによりCO2削減も同時に実現しています。
■竣工後の施主様の声
普段目にしているパレットがこんなに素敵になるのかと喜んで頂きました。
さらに、パレットの処分費用、倉庫代や倉庫内移動の手間や費用の削減に繋がったとのことです。
■弊社担当者のコメント
週1回の打ち合わせに加えて、製作途中に2~3度見に来て頂いて、状況を細かくご確認頂き不安感が払拭された様子でした。
加工時は、釘を抜くのに想定よりも時間がかかり、木材のゆがみを一つ一つ正寸角にするのにも、手間がかかりました。
パレットは特に状態が1枚ごとに異なるので、丁寧にそれに合わせた塗装を施しています。
今回はサンデンさんが地理的に近かったので運送費を削減することができましたが、今後は地理的に遠い案件でどのように対応するかが課題です。また、ほぼ利益が出ない施工だったため、サステイナブル案件でも利益が出るような取り組みが今後の課題です。